無刻印・海外製金インゴットの買取が難しい理由とその背景

2024年4月26日

公開日: 2024年4月23日
追記: 2024年4月26日

金インゴットの特徴

純金製インゴットの概要

純金製インゴットは、高純度の金を凝固させたもので、一般的には長方形や正方形の形状をしています。金を板状にして積み重ね、溶融して型に流し込むことで作られます。通常、純金999.9のような高純度の金が使用され、投資や資産として販売されています。サイズや重量に応じて多様な種類が存在し、刻印やデザインが施されたコレクターズアイテムとしても人気があります。

世界の金インゴット生産事情

世界各国の金インゴット生産

世界各国でも多種多様な金インゴットが製造されており、スイスのPAMP S.A.社、アメリカのJohnson Matthey Metals社、イギリスのRoyal Mint社などが有名です。これらの企業は、世界市場で取引される高品質で信頼性のある金インゴットを提供しています。

日本国内での金インゴット製造

国内メーカーによる金インゴット

日本国内でも金インゴットは生産されており、熊本県の日本貨幣製造所や東京都の日本造幣局が主な製造元です。三菱マテリアル、三井金属マテリアル、日立金属、住友金属などの日本企業も高純度で品質の高い金インゴットを製造し、国際的にも評価されています。また、独特な重さや日本の伝統的な文様を施したインゴットも多く、個性的な商品ラインナップが特徴です。

LBMAとは？

ロンドン貴金属市場協会の役割

ロンドン貴金属市場協会（LBMA）は、国際金市場の中核を担い、貴金属業界全体に影響を及ぼす重要な組織です。LBMAによって認定された金インゴットは、定められた品質基準を満たし、市場での取引が許可されています。これらはグッドデリバリーバーとして知られ、ロンドン、ニューヨーク、香港、チューリッヒの4大都市で取引されています。

海外インゴット買取の問題点

密輸による買取の難しさ

海外インゴットの買取が困難な主な理由は、密輸による問題が深刻化していることです。密輸されたインゴットは、正規の輸入品かどうかの確認が難しく、真正性の保証ができないためです。また、日本国内で販売される金インゴットには日本の法規が適用されていますが、海外製品にはそれが当てはまらない場合があります。金の密輸や不法な持ち込みによる犯罪が増加し、2019年以降、買取業者による海外インゴットの取り扱いが難しくなっています。正規の方法で日本に金を輸入する場合、関税の支払いが必要であり、大きな利益にはなりません。